2010/10/06
地域の基幹病院との会合があった日、真夜中に胸が苦しくなり、目が覚めた。
脈を診ると1分間に100回を超え、心臓がバクバクと大きく鼓動している。
救急受診をしようとも思ったが、妻を起こして騒ぐのは格好が悪い。
会合の後の懇親会で日ごろ飲まない酒を多めに飲んだせいか。
前も宴会で酒を飲んだ時に夜中に脈がおかしくなった。
アルコールが不整脈を誘発したのだろうか。
昨日は同年代の先生が最近、心臓の手術を受けた話を聞いた。
それが不安を呼んで不整脈を起こしたのか。横になりながら、いろいろと考えた。
気持ちを落ち着かせようと深呼吸をしているうちに徐々に脈も収まり、また寝入った。
ある日、患者さんが日中の眠気と朝の頭痛を訴えて訪れた。
「睡眠時無呼吸症候群ではないか」と言う。詳しくお話を聞いた。
肥満ではなく、あごは小さめ。一年中アレルギー性鼻炎で鼻が詰まっている。
いびきをかく。夜によく目が覚めてトイレに行く。酒を飲んだ夜によく不整脈が出る・・・。
あれ、これは自分と同じではないか。
私自身、決して肥満ではないが、病院内を動き回っていた時に比べ、
医院を開業してからは「かごの鳥」になって3~4kg太った。
意を決して、寝室はたんすを移動するなどして徹底的にきれいにした。
アレルギー性鼻炎を治療し、体重も元に戻すように努力した。
すると、夜、いびきがうるさいと妻に注意される頻度が減った。
夜の動悸もなくなり、朝、鏡に向かったときに気になっていた、
少しむくんだような赤黒い顔の色も良くなった。
何より、悪い夢を見なくなった。調子が悪いころは、ランニングする夢をよく見た。
それも、心地よく走るのではなく、足が重く、がんばってもなかなか前に進めない夢。
呼吸が止まることで血中の酸素濃度が下がって苦しくなり、
それに反応して心臓の拍動数が増える状態を反映した夢だったのだ。
この話は、数年前の体験を基にしたものだが、
思い当たることがあれば、内科や耳鼻科で相談してみてほしい。