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食道がんの危険因子

内視鏡での早期発見

2014/10/23

バカボンの赤塚不二夫さん・必殺仕置き人の藤田まことさん・歌舞伎の中村勘三郎さん・歌手あるいはキャスターのやしきたかじんさんの死因が同じ病気であることはご存知でしょうか?
食道がんです。

お名前を挙げた有名人の方が実際にどれだけ飲酒、喫煙されていたかについては、もちろん報道されている以上の情報は私はもっていませんが、多くの研究により酒とたばこが食道がんの発症のリスクであることは証明されています。タバコ一箱(20本)を40年吸っている人は、非喫煙者の4.8倍、日本酒換算で毎日2合以上飲む人はアルコールを飲まない人の4.6倍それぞれ食道がんになりやすいという解析が国立がん研究センターから報告されています。

その研究の中で興味を引くのは「飲酒で顔が赤くなるヘビースモーカー」が特に食道がんになりやすいという事です。アルコールが肝臓で代謝されてできるアセトアルデヒドの体内の濃度が高くなる人が「顔が赤くなる」ことが知られており、アセトアルデヒド自体の発癌性やアルコール代謝関連の酵素の個人差が発癌と関連しているとして研究されているそうです。

食道癌を発見するには、もちろん内視鏡検査が一番、より小さな食道癌を発見するためにいろいろな工夫がされてきました。ヨード液を食道に散布し、正常な扁平上皮がヨードで紫に染まり、癌の部分は染まらないという性質の違いを利用する方法が広く用いられてきました。

最近では内視鏡での狭帯域光観察(NBI:narrow band imaging)という方法がその簡便さもあり、普及してきました。
NBI内視鏡システムでは、血液中のヘモグロビンに吸収されやすい狭帯域化された2つの波長(青色光:390~445nm/緑色光:530~550nm)の光で照らして観察するため、粘膜表層の毛細血管と粘膜微細模様が強調して表示されます。がんは血管を増やして栄養分を取り込もうとする特性があり、がんが拡大すると毛細血管が増え粘膜表面が込み入った模様に変わるため、がんを早期発見しやすくなるわけです。

青山内科でもこの内視鏡システムを導入して半年の間に2例の早期食道癌を発見しました。

食道がんは早期で発見できれば内視鏡治療での完治も期待できますが、粘膜下まで浸潤すると治療が難しくなります。

早期発見、早期治療も大切ですが、それに勝るのが予防です。アルコールとたばこに縁がない生活が一番大切です。

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