2009/12/12
新型インフルエンザのワクチン接種が始まっている。
当院にも大きな10ml入りのバイアルが配給された。
貴重なワクチンなので、開封すれば無駄なくその日のうちに使い切りたい。
1本で大人なら20人、子供だと30人余りに接種することになる。
小児科を標榜していない当院にも子供の受診はある。
ご近所のお子さん、時々風邪で来院されるお宅、
毎年必ず季節性のワクチンを接種される家族などで、
予約されていた方々に電話し、土曜午後の時間を指定して接種した。
すでに新型インフルエンザに感染して治った子も多く、
その場合はワクチンが必要なくなるので再確認が必要になる。
また、その日は来られないという家や、2人分が必要な家庭など、
さまざまな事情を勘案し、事務員は人数合わせに苦労していた。
ワクチン接種の時期はにぎやかになる。
特に小さな子供さんを2,3人連れてこられるお母さんは大変だ。
抱っこしていた1歳の赤ちゃんを看護師に預け、
まず3歳児を抱えていすに腰掛けると、赤ちゃんが泣き出した。
あやしてもお母さんにかなうはずもなく、赤ちゃんをお母さんの背中、
おんぶの位置に移動して仕切り直し。
兄弟で母親を挟んでいる様子を例えて「お母さんのサンドイッチだね」と言うと、
抱っこされて満足そうな3歳児にまず注射。
次は背中で少し不安そうにしていた赤ちゃんの番。
初めてのインフルエンザワクチンなので卵アレルギーなどを再確認して接種した。
最後は人数調整のため待機してもらった職員のお子さんの3年生に打って終了した。
小児科の先生の苦労が、少し分かった1日だった。